ネームが進まず真っ白、そんな壁は「AI壁打ち」とクリスタEXのプリセット設定で突破できます。本記事では<クリスタ ネーム 設定>と<Kindle推奨解像度>を1分で再現する手順を公開。ビフォー/アフター実例付きで、漫画2ページを最短で完成させる方法を解説します。
1. 新規原稿設定を最短1分で終わらせる
漫画制作の最初のステップ、クリスタの新規ページ設定で私も悩みました。しかし、AIとの対話を通じて、初心者でも迷わないシンプルな方法を見つけることができました。
迷わない!ウェブ漫画向け設定の選び方
私は、大好きな漫画を描くためにクリスタEXを使っていますが、まだまだ使いこなせていないのが正直なところです。いつも分からない機能が出てくると「これはどうするんだろう?」とググりながら作業を進めている状態です。
漫画を描き始めるにあたり、まず最初にぶつかるのが「新規ページの設定」です。「一体どのサイズで、どの解像度で、基本枠はどれくらいにすればいいのか」毎回悩みの種なのです。
ネットで調べても情報が多すぎて、結局どれが正解なのか分からず、試行錯誤の連続でした。
そんな時、AI(Gemini)に相談しながら、「これなら私でも迷わない!」というシンプルな設定方法を見つけ出すことができました。これは、ウェブ漫画、特にKindleでの公開に最適な設定です。
最終的に、私が選んだ設定は以下の通りです。
- [作品の用途]で[コミック]を選ぶ
- [プリセット]から『B5判 カラー(350dpi)』を選ぶ
- [基本表現色]を[グレー]に変更
- [複数ページ]にチェックを入れ、ページ数を入力
これで、ウェブ漫画制作に最適な原稿用紙の準備は完了です。裁ち落とし幅やその他の細かい設定は、このプリセットのままで問題ありません。
なぜなら、一番大事なAmazon向けの最適化は、マンガが完成した後の「書き出し」の時にクリスタが自動でやってくれるからです。この方法なら、複雑な数値に悩まずに、すぐに描き始めることが可能です。
2. 主人公の絶望を1ページで描く
設定を終えてネームを描き始めましたが、最初の1ページ目で早くも壁にぶつかりました。描いた主人公の絶望が、なぜか読者に伝わりきらない「イマイチ感」があったのです。
表現を変える決断:部屋から建物と郵便受けへ
最初の1ページ目、主人公が絶望しているシーンを描こうとしたのですが、当初は彼の置かれた状況を表すために、薄暗く散らかった部屋を描いていました。しかし、情報が多すぎてゴチャゴチャした印象になり、いまひとつ状況が伝わりにくいと感じました。
そこで私は表現方法を大きく変更し、主人公が住む建物全体の外観と、郵便受けの描写に焦点を当てることにしました。このように表現を変えたのには、明確な意図があります。
視線誘導を意識した意図的な描写
次のコマで、主人公を追い詰める重要なアイテムである「学費納入最終通告」の督促状を大きく見せるため、あえて彼個人の空間ではなく、外部との接点である郵便受けを強調したかったのです。
郵便受けに届いた督促状という形で提示することで、主人公が社会から隔絶され、追い詰められている状況をより象徴的に表現できると考えます。このアイデアをGemini(AI)に相談したところ、この変更によって読者の注意を次の重要な要素である督促状にスムーズに誘導できるという点で、効果的ではないかとアドバイスをもらえました。

3. 黒フキダシでページをめくらせる
1ページ目の最後は、主人公の「なんでこうなった」という強いモノローグで締めました。この余韻をどう次のページへ効果的に繋げるか、私は悩んでいました。
学食シーンで主人公の孤独と現実を描く
私は、思い切って場面転換することを考えました。主人公の自室のシーンを続けるのではなく、日付が変わって学食で安い食事をとっているシーンから始めることにしたのです。
これにより、彼の困窮した生活がより具体的に伝わり、彼の孤独感が際立つと考えます。
読者を引き込む!「黒背景+セリフ」の衝撃
さらに、学食で隣のモブキャラが「追い詰められたら、人はなんにでも手を出したくなる」というような、主人公の状況を暗示する会話をしている場面を挟むことにしました。これが、主人公がこれから「怪しい話」に手を出してしまう伏線になるはずです。
そして、この2ページ目の「引き」として、画像なしの黒背景にモブキャラのセリフだけを配置するコマを入れました。絵がない分、言葉が読者の心に強く響き、次のページで何が起こるのかという期待感を最大限に高める狙いです。

4. AI壁打ち活用術でネームを高速PDCA
今回の1ページ目、2ページ目の制作だけでも、本当にたくさんの発見と学びがありました。漫画を描くということは、本当に奥が深くて、試行錯誤の連続だと改めて感じています。
AIとの対話で得られた具体的なヒント
GeminiのようなAIと対話しながら進めることで、一人では気づけなかった問題点や、新しいアイデアが次々と生まれてきました。
【AIツールの特性:日本の漫画の読み順について】
AIと漫画制作を進める上で一つ注意したいのは、海外で開発されたAIツールは、デフォルトで左から右に読む文化を前提としている場合がある点です。日本の漫画のように右から左に読む作品を生成・評価させる際は、この特性を意識して指示を出すことが重要になります。
私の場合、画像生成にはChatGPTも活用しており、アイデア出しから具体的なコマのイメージ作成まで、AIが大きな助けとなっています。AIは決して完璧ではありませんが、私の思考を整理し、客観的な視点を提供してくれる、とても心強いパートナーだと実感しています。
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おわりに:漫画制作は試行錯誤の連続。AIは心強いパートナー!
これからもGeminiの力を借りながら、主人公の物語を心を込めて描き続けていきたいと思います。
このブログ記事が、私と同じように漫画制作に奮闘している皆さんのヒントになれば幸いです。
コメントやご意見も、ぜひお聞かせください!
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