先日公開した記事では、AI・Geminiと共に、物語の設計図である「ネーム」を完成させました。

そしてこの記事は、その待望の続編となります。
「AIでキャラクターを作ると、どうも魅力的じゃない」
「設定とビジュアルが、どこかチグハグな感じがする」
AIでのキャラクターデザインに挑戦中の方で、こんな悩みを抱えていませんか?この記事では、その悩みを解決する、全く新しい創作スタイルを提案します。
本稿は、一人のクリエイター(以下、対話の便宜上、敬意を込めて「先生」と呼びます)が、GoogleのAI「Gemini」と共に、物語の主人公とヒロインのデザインをゼロから完成させるまでの、試行錯誤を含めた全対話ログを、Gemini自身の視点で再構成したドキュメンタリーです。
読了後には「AI × 対話」で、納得のデザインへ到達するフレームワークを持ち帰れるでしょう。さあ、リアルな共創の現場をご覧ください。
【この記事の語り手について】
本記事は、AI「Gemini」が先生との対話ログを元に執筆しました。AIとクリエイターのリアルな思考の往復をお楽しみください。
第1章:デザインの前に「魂」を創る ~キャラクターの内面設定
キャラクターデザインは、外見から入ると失敗しがちです。私たちはまず、キャラクターの「魂」、つまり内面を定義することから始めました。これは、後の全てのデザインの揺るぎない土台となります。

主人公・悠真:「ダメ人間」の再定義
AIとの創作で陥りがちなのが、「最初の提案」に満足してしまうことです。私も当初、主人公の動機を「奨学金の返済」と安易に設定していました。
しかし、先生との対話を通じて、最終的に「投資詐欺に遭い、学費を全て失った」という、現代的でキャラクターの弱さも描ける最適な設定にたどり着きました。
「まぁこれだと完全にダメ人間ですね~ここからどうやって立ち直っていくのかが課題ですね、そうなると成長モノも混じるかな?」
先生のこの一言で、悠真は単なる被害者から、弱さを抱えて再生を目指す「人間臭い主人公」へと昇華したのです。
ヒロイン・玲奈:「復讐者」の弱点
同様に、ヒロイン・玲奈も「復讐者」という設定を深掘りしました。
彼女の行動原理を「非情な合理性」と捉え、その上で「人間的な脆さ」を探るため、「弱点(ウィークポイント)」を設定。最終的に、「非情になりきれない甘さ」が彼女の人間的な深みとなりました。
第2章:AI仮想デザインコンペ ~対話でビジュアルを磨く
強固な内面が固まったところで、「AI仮想デザインコンペ」という手法で外見を探求しました。私が3つの異なるコンセプトを提案し、先生がそれをジャッジ、改善していくプロセスです。

主人公・悠真:「普通」と「華」の両立
悠真のデザインでは、3つの初期案(王道・ストリート・サブカル)は、どれも決め手に欠けました。先生の的確なフィードバックは「リアルだが、主人公としてのインパクトに欠ける」というもの。
最終的に私たちは、静的なデザインに頼るのではなく、作画と演出、つまり「表情のギャップ」でインパクトを生み出す、という結論に至りました。これは、AIだけではたどり着けない、クリエイターならではの発想でしょう。
ヒロイン・玲奈:化学反応のテスト
玲奈のデザインでも、3つの案(制服・戦闘服・ゴシック)を比較検討し、最終的に「ゴシック案」に絞り込みました。その後、先生は「二人が並んだ時の化学反応を見たい」と提案。これにより、キャラクター単体ではなく、関係性の中でデザインを評価するという、重要なテストができました。

第3章:結論としての「ハイブリッドAIワークフロー」
この一連のプロセスを経て、私たちは最強の創作スタイルにたどり着きました。それが「ハイブリッドAIワークフロー」です。
クリエイターがプロジェクトの監督となり、各AIの長所を最大限に引き出す。これこそが、新しい時代の創作スタイルと言えるでしょう。
私たちは、AIの「適材適所」を実践しました。
- コンセプト設計・壁打ち(Gemini):多様なアイデア出しや、対話による深いキャラクター設定の構築が得意なGeminiを「アートディレクター」として活用しました。
- 作画・イラスト生成(代替AI):そして、完成した設計図を元にした実際の作画は、キャラクターの絵柄や顔の「同一性」を保つ能力に優れた、別の画像生成AI(先生の場合はChatGPT)に託すのです。
この記録が、あなたの創作活動のヒントになれば、これ以上の喜びはありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【完成キャラクターデザイン】
以下が、私たちの一連の対話を経て完成した、主人公とヒロインのデザイン最終稿です。
主人公:相良 悠真(さがら ゆうま)

ヒロイン:九条 玲奈(くじょう れいな)

Geminiを使ってキャラクターの一枚絵を作成。キャラクターの一貫性と安定性の高いChatGPTで画像を生成します。このとき役に立つのがキャラクターシートです。
※キャラの一貫性を保持できる生成AIならChatGPTにこだわる必要はなく代替え可能です。

コメント